濵田暁彦医師 コラム No.44
2015/10/20(与謝野町くすぐるカード会発行「くすぐる vol.177」2015年11月号より改訂)

「頭痛の話」その1

「頭痛」に悩まされる方は非常に多いと思いますが、病院でも頭痛の正確な診断や治療は意外と難しく、鎮痛薬を飲み続けてさらに頭痛が悪化するという悪循環を起こすことも珍しくありません。

 頭痛は大きく分けると「片頭痛」や「筋緊張性頭痛」といった慢性的な一次性頭痛と、何らかの病気に伴って起こる二次性頭痛に分けられます。大事なことはまず二次性頭痛でないかどうかを診断することですが、二次性頭痛には多くの病気があります。

 最も気を付けなければならないのは「クモ膜下出血」などの頭の中の出血で、これはCTやMRIといった画像検査で診断します。画像検査では「脳腫瘍」が見つかることもあり、これら「クモ膜下出血」や「脳腫瘍」は若い人でも発病する可能性がある病気で注意が必要です。

 その他にも、感染症などの炎症に伴って頭痛が起こることは皆さんも経験されたことがあると思います。例えばインフルエンザの様な感染症にかかり高熱が出た時にも喉の痛みと共に頭痛を伴ったり、風邪から髄膜炎や脳炎といった状態に悪化する場合もあります。いわゆる蓄膿と呼ばれる「副鼻腔炎」という鼻の炎症や、「緑内障」といった眼の病気、中耳炎、むし歯、親知らずなどの耳や歯の病気でも頭痛を伴うことがしばしばあります。

 この様に原因のはっきりした他の病気に伴っておこる二次性頭痛では、原因となる病気の治療をすることで頭痛を治すことが期待できます。しかし原因となる他の病気が見つからない場合、「片頭痛」や「筋緊張性頭痛」などの慢性的な一次性頭痛の可能性が高く、きちんと診断治療をしなければ日常生活に支障を来したすこともしばしばです。特に片頭痛は脳梗塞になり易いというデータやうつ病が併発し易いというデータもあり、慢性的な頭痛のある方は頭痛外来や脳外科、神経内科などの専門科で診断を受けると良いでしょう。

次回はこの一次性頭痛についてさらにお話をさせていただきます。

執筆
濵田 暁彦

1974年京都府宮津市生まれ。1993年宮津高校卒業。1年間浪人生活を京都駿台予備校で送り翌年京都大学医学部入学。2000年京都大学医学部卒業後、京都大学医学部附属病院内科研修を1年行う。2001年京都桂病院内科に研修医として赴任。2002年京都桂病院消化器内科医員となり、2007年同副医長。2010年故郷である丹後中央病院消化器内科部長として赴任。現在丹後中央病院消化器内科主任部長兼内視鏡室室長、他に京都大学医学部臨床講師(2015年〜)、宮津武田病院非常勤を務める。モットーは「楽な胃カメラ」「痛くない大腸カメラ」。早期癌の診断治療(拡大内視鏡・食道胃大腸ESD)、胆膵管内視鏡ERCP、超音波内視鏡EUS、EUS-FNA等が専門。機能性胃腸症:FDや過敏性腸症候群:IBS、便秘などで苦しむ患者さんの治療や、様々な不定愁訴に対しても西洋医学(総合内科)と漢方医学を融合させた医療を実践中。また老衰や認知症に伴う肺炎などの終末期患者さんの看取りや、各種がんの終末期緩和ケア&看取りをこれまで多くの患者さんに行い、安らかな最期を迎えられるようチーム医療で取り組んでいる。

所属学会・認定専門医
日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会指導医・専門医、日本膵臓学会、日本胆道学会、日本臨床細胞学会、日本食道学会、日本肝臓学会、日本ヘリコバクター学会認定医、日本腹部救急医学会、日本時間生物学会、日本臨床腸内微生物学会、日本東洋医学会